「未来をデバッグする」をミッションに掲げ、AIを活用したシステム受託開発等を展開する株式会社deeptier(本社:神奈川県横浜市、以下 deeptier)は、大手SIerと共同で、中~大規模(※)受託開発におけるAI駆動開発手法・プロセスの検証を実施しました。本検証では受託開発に求められる品質レベルをAI駆動開発によって実現できることを確認するとともに、本手法・プロセスを、既存の開発体制に組み込み可能な再現性のある形で整備しました。
※50人月を超える規模のプロジェクトを中~大規模と表現しています。
システム開発におけるAI活用は、自社プロダクトや小規模な開発を中心に事例が広がっています。一方、公共案件や企業向け基幹システムなど、中~大規模の受託開発の現場では、試験的な導入や一部工程での利用にとどまる例が多く、プロジェクト全体を通してAIを組み込んだ事例は、まだ広く共有されていません。
受託開発では、発注者との合意形成、成果物の定義や承認手続きなど、AIを全体に展開するうえでクリアすべき条件が多く存在します。中でも、従来の受託開発と同水準の品質レベルを維持できるかどうかは、AI活用を実案件に適用するうえで最大の壁となっています。また、各社が持つ既存の開発体制や使い慣れたツール環境を大きく変えずに導入できる手法も、現場レベルでは確立されていないのが実情です。
deeptierは今回の取り組みを通じて、こうした課題に対応する実用的なAI駆動開発の手法・プロセスを検証しました。
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項目 |
内容 |
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実施背景 |
大手SIerが受託予定の開発案件に先立つ事前検証として、実プロジェクトへの適用を想定したシナリオに基づき検証を実施 |
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対象システム |
公共領域の業務システムを題材に検証 |
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検証アプローチ |
複数サイクルの反復検証を通じて、再現可能なレベルまで手法・プロセスを引き上げ |
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実施期間 |
2025年10月~2026年3月 |
1. 受託開発に求められる品質レベルをAI駆動開発で実現
AIが生成した成果物をそのまま納品物とするのではなく、「人による合意・承認」「AIによる自動検証の反復」「工程を横断した統合検証」の3層で品質を担保する構造を設計しました。この構造により、公共領域の業務システムを題材とした検証において、従来の中~大規模受託開発と同水準の品質レベルを満たせることを確認しています。
2. 既存の開発体制に組み込める再現性のある手法・プロセスとして整備
個別ツールの導入や一部工程の効率化にとどまらず、要件定義から内部結合テストまでの各工程について、AI・実装者・上位レビュー担当の役割分担、承認フロー、成果物の定義を整理し、AI駆動開発を前提としたプロジェクト管理ルールとして整備しました。設計ドキュメント・コード・規約はGitHub上で一元管理してAIエージェントの常時監視対象とし、ドキュメントと実装の乖離を防いでいます。これらを複数サイクルの反復検証によって、特定の担当者や環境に依存しない再現可能なレベルまで引き上げました。
3. 品質を担保したうえでの工数削減効果を確認
上記の品質担保の仕組みを通したうえで、各工程における工数削減効果を確認しました。実装・単体テスト工程では、AIが設計書を読み込んで自動でコードを生成することにより、従来1画面あたり1~2週間を要していた作業を約0.5~1日に短縮し、最大90%の削減効果を確認しています。あわせて、設計書作成工程で最大30%、内部結合テスト工程で最大70%の削減効果を確認しました。プロジェクト規模が大きくなるほど効果が高まる傾向です。
本プロジェクトの成果は、実案件への適用を想定した条件下で得られたものであり、既存の開発体制にそのまま取り入れられる形で整備されています。品質担保の仕組みを含め、要件定義から内部結合テストまでを一気通貫で統合した点が特徴です。
今後、deeptierは、本手法を大手SIerの受託開発案件に適用してまいります。あわせて、AI駆動開発ならではのバグの発生・収束の傾向(バグ曲線)の実態把握や、品質状況を発注者・関係者と共有するためのコミュニケーションのあり方の確立等にも取り組み、受託開発におけるAI駆動開発の品質レベルの向上と標準化を推進してまいります。
本プロジェクトの詳細・技術的な仕組みについては、別添の補足資料をご参照ください。
deeptier 検証プロジェクト 詳細解説〜受託開発におけるAI駆動開発手法・プロセスの構成要素と技術的な仕組み〜
https://deeptier.co.jp/hubfs/document/deeptier_hosoku_260915.pdf
Human-AI Hybrid Development Method について
本プロジェクトは、deeptierが提唱するシステム開発のコンセプト「Human-AI Hybrid Development Method」に基づくものです。本コンセプトは、AIによる完全自動化を志向するのではなく、AIに任せるべき領域と人間が判断・承認すべき領域を明確に切り分け、両者を組み合わせて最適化するという考え方です。
【参考記事】
なぜdeeptierはAI×人間のハイブリッド開発に行き着いたのか——独自の開発手法「Human-AI Hybrid Development Method」の裏側にある思想
【株式会社deeptier 会社概要】
「未来をデバッグする」をミッションに、AIと人間の協調による独自の開発手法「Human-AI Hybrid Development Method」を活用したシステム開発とR&Dを行うテックカンパニー。システム受託開発やAIと自然言語で対話することでシステム開発の概算工数・費用を客観的に算出できる「deeptier AI見積」サービスを提供。
https://deeptier.co.jp/
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社deeptier
広報担当
pr@deeptier.co.jp